薬剤師の“わ”ニュース(7/13)Vol.151

今回のトピックはこちら

調剤の求めを拒否できる正当な理由とは

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調剤の求めを拒否できる正当な理由とは

なかなか難しい薬局での「カスタマーハラスメント」の対応について、「薬局の調剤応需義務等について」というものが発出されたのでご紹介します。

色々なことが書かれていますが、現実は対応が難しいこともあります。

詳しくは、8月の薬剤師の“わ”リアルセミナーにおいて、カスタマーハラスメントについてのセミナーを計画中なのでご参加ください!

詳しくはこちら
・薬剤師の調剤応需義務等について:医薬発0708第1号(令和8年7月8日)

薬剤師の“わ”ニュースは音声データでも配信しています!

薬剤師法第21条「調剤応需義務」

薬剤師であれば誰もが知っている以下の文言

「調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあつた場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。」

この調剤応需義務により、最近もシャッターが閉まっていたのにインターフォンを鳴らしてまで処方箋を持ち込まれた初めての患者さんの調剤に対応しました。

この「調剤応需義務」について、私だけかもしれませんが認識が間違っていました。

この「調剤応需義務」は、薬剤師が国に対して負担する公法上の義務であり、薬剤師の患者さんに対する私法上の義務ではないとのことです。

国との約束なので、患者さんが「薬の説明はいらない」や「なんで飲んでいる薬を教えないとダメなの?」と言われても、国との約束なので情報提供や指導を行う必要があります。

しかし、現実は様々な患者さんがおられて、お薬をお渡しする際に適正な使用を確保できないと認められる場合に

「処方箋の受付」を拒否するという考えではなく、「販売・授与」を拒否することが正当化される場合があるとのことです。

その「販売・授与」の拒否が正当化される場合などについて、この通知では事例も交えて整理しています。

また、昨今問題となっている「カスタマーハラスメント」に対する考え方について事例を紹介しています。

ブログでご紹介しますが、法律に関することもあるので、ぜひ、8月22日(土)の薬剤師の“わ”セミナーにご参加頂き、弁護士の先生からお話を聞いて頂きたいと思います。


カスタマーハラスメント以外の拒否事由

カスタマーハラスメント以外の拒否事由が紹介されています。

調剤の求めを拒否する場合は、患者さんにしっかりと理由を説明して、他の薬局を紹介するなど適切な調剤が受けれるように対応することが求められています。

①物理的・身体的理由
②疑義照会が不可能な場合
③流通管理制度に基づく拒否
④重複投薬等アラート等への対応
⑤開局時間外の対応
⑥悪意ある未払い

「②疑義照会が不可能な場合」と「④重複投薬等アラート等への対応」については、適正な使用を確保することができないと認められるので、薬剤の販売・授与を拒否できるということだと思います。

「⑤開局時間外の対応」については、休日及び夜間の時間帯の対応のことです。緊急性のない処方箋の調剤については、翌開局時間内の案内など行い断れるとのことです。

「⑥悪意ある未払い」は、たまにありますよね。

支払いの意思が明らかに認められない場合は、拒否することができるとのことです。


カスタマーハラスメント起因の拒否事由

調剤の基礎となる「信頼関係」が破壊され、適切な医療提供が困難になったような場合とあります。

公法上の義務に対して、「適正な使用を確保することができない」と認められる場合には販売・授与を拒否することが正当化される場合がある。とあります。

薬剤師と患者さんの信頼関係が破壊されて、必要な情報収集や情報提供および指導ができなくなる。

つまり「適正な使用を確保することができない」

よって、拒否事由に該当という解釈のようです。

薬剤師との信頼関係を破壊する患者さんの行為として、以下が示されています。

①暴力・威嚇行為
②暴言・人格否定
③執拗な謝罪要求・拘束
④揚げ足取り・不当な追求
⑤単なる暴言等を超えて、明確に刑法上の犯罪行為に該当するような行為

ただ、これらの行為について、どの程度の事実があれば該当するのかについては判断が難しいと思います。

またこれらの行為に併せて、患者さんの態度により調剤ミスが誘発される場合や他の患者さんの安全確保が妨げられる場合なども考慮すべきとあります。

これらのことが示されていますが

「薬剤を提供しないことが患者の生命または身体に重要な影響を及ぼすおそれがあるなど緊急性が高いと認められる場合には適切な対応を行う」というような文言もあり

機械的な対応ではなく、現場での個別対応が求められるので難しいなと思います。


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