薬剤師の“わ”ニュース(10/5)Vol.163

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現場混乱??OTC類似薬

9月30日に「OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しについて(OTC類似薬の一部保険外療養)」に関して、様々な通知が発出されました。

混乱必死の制度が令和9年3月1日から始まります。

今回は業務にどのような影響が出るのかをメインに制度についてご紹介します。

詳しくはこちら
・OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しについて(OTC類似薬の一部保険外療養)


「○」と「―」で大違い!

処方箋の様式が変更になることは前にもご紹介しました。

選定療養の際に、「変更不可(医療上必要)」や「患者希望」の欄が追加されましたが、今回は「一部保険外療養」の欄が追加されます。

選定療養の際は、「変更不可(医療上必要)」および「患者希望」にチェック(✓)やバツ(✖)の記載がありました。

「一部保険外療養」では、記載する記号が決まっています。

一部保険外療養の特別の料金の対象である場合は「○」を、特別の料金の対象外である場合は「―」となります。

例えば、フェキソフェナジンが「アレルギー性鼻炎」で処方されていたら「○」ですし

フェキソフェナジンが「蕁麻疹」で処方されていたら「―」となります。

アレルギー性鼻炎が「○」で、蕁麻疹が「―」の理由はこちらをチェック!

今までのように、とりあえず記載があればOKではなく、「○」と「―」で意味が異なります。

処方箋様式が変更になるといっても、医療機関がすぐに対応するかは分かりません。

処方箋様式の変更については、経過措置が設けられています。

よって、改正前処方箋(現在の処方箋)を使用する場合、医師が手書き等で修正することになっていますが、「○」と「―」の記載を忘れられる医師もおられますよね

「一部保険外療養」の欄に「○」と「―」の記載がない場合はどうするのか?

次でご紹介します。


「○」と「―」の記載なしは原則疑義照会が必要

OTC類似薬(負担の対象となる医療用医薬品)が処方された場合に、必ず「一部保険外療養」の欄に「○」と「―」が記載されます。

「○」と「―」の記載が無い場合に、まずは処方されている医薬品がOTC類似薬なのか、そうでないのかが分からないといけません。

OTC類似薬の対象成分はこちらです。

「一部保険外療養」の欄に「○」と「―」が無い場合、原則として疑義照会が必要となります。

フェキソフェナジンの例で言えば、アレルギー性鼻炎か蕁麻疹のどちらの症状で処方されているのか確認が必要です。

おそらく医療機関のレセコンでOTC類似薬を選択した際に、「○」と「―」を入力させる何らかの操作を求める仕様になると思います。

そして原則となるので、当然例外もあります。

「18歳年度末までの者(高校生)」や「妊婦・授乳婦、妊娠している可能性がある者で代替性が特に高い要指導医薬品又は一般用医薬品を服用できない場合」は「一部保険外療養の対象とならない場合」に該当することから

疑義照会をせず、一部保険外療養の対象外として対応します。

ただし、事後で処方医にトレーシングレポートなどで報告が必要となります。

上記の2事例は、「一部保険外療養の対象とならない場合」の対象のため、「○」や「―」の記載の有無に関係なく、一部保険外療養の対象外となるため

「○」か「―」を確認する疑義照会が必要ありません(事後報告必要)

医師は、一部保険外療養の対象外として処方する時は、必ずレセプトコメントが必要になります。

よって、薬局では「○」や「―」がとても大切になります。


後発医薬品でも自己負担が発生

上図:「OTC類似薬の一部保険外療養」の特別の料金の計算

「OTC類似薬の一部保険外療養」の「特別の料金」の考え方は同じです。

選定療養では、後発医薬品を選択すれば自己負担はありませんでしたが

OTC類似薬の一部保険外療養では、先発医薬品でも後発医薬品でも、対象であれば薬価の1/4の自己負担が発生します。

上図:「選定療養」の特別の料金(1/4当時)の計算

今まで選定療養の説明を受けて「自己負担が必要なら後発医薬品を選択しよう」とされていた患者さんが

令和9年3月1日からは、OTC類似薬の対象となったら先発医薬品でも後発医薬品でも自己負担が必要になります。

もしかしたら、支払いを拒否されるかもしれません。

そのような場合は、「調剤拒否」に該当する可能性があるかもしれないとSNSでも出ていましたが・・・どうなんでしょうかね

カスタマーハラスメントについてはこちらをチェック!

今後、様々な形で患者さんは自己負担を求められることになっていきます。

当然、選定療養のように特別の料金の割合も1/4から1/2と増えるでしょうし、スイッチOTCの推進によってOTC類似薬の対象薬も増えていきます。

薬剤師は医療用医薬品だけではなく、OTC医薬品も勉強して対応していくことが求められます。


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薬剤師の“わ”ニュース(9/28)Vol.162

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R8年度調剤報酬改定による影響は?

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R8年度調剤報酬改定による影響は?

日本保険薬局協会が「令和8年度調剤報酬改定に係る保険薬局への影響調査報告書(その2)」というレポートを出しています。

多くの方が想像されていると思いますし、その通りだと思いますが、今回の改定の影響について抜粋してご紹介します。

詳しくはこちら
・令和8年度調剤報酬改定に係る保険薬局への影響調査報告書(その2):一般社団法人 日本保険薬局協会医療制度検討委員会

ブログ内のデータは、報告内容も元に作成しています。

薬剤師の“わ”ニュースは音声データでも配信しています!


診療所前と面対応薬局の回答が6割以上

まず回答している薬局の背景を確認します。

回答数が4,725薬局で、うち一番多いのが「診療所前」の薬局(35.7%)です。

続いて2番目に多いのが「面対応」の薬局(26.3%)です。

この2つで全体の約6割を占めています。

今回の報酬改定で大きく影響を受けていると考えられる医療モール型(8.3%)や医療ビレッジ型(1.5%)は全体の1割程度しかありません。

そもそも医療モール型の薬局が少ないということもありますが、チェーン薬局ではない個人薬局の方にも参考になる報告内容だと思います。


調剤管理料低下に影響が大きい診療科

令和8年度調剤報酬改定で影響が大きい点数の1つが「調剤管理料」だと思います。

報告でも「調剤管理料」について79%の薬局でマイナスの影響が出ているとされています。

そして皆さん実感されているように、診療所の処方箋に関して調剤管理料の影響が大きく出ています。

「マイナス影響を受ける8日分以上27日分以下の処方が多い医療機関等について教えてください。」の問いに対して7割以上の薬局で「診療所」と回答しています。

個人在宅も14日処方が多いので、調剤管理料の影響を受けています。

病院前は長期処方が多く受付回数が少なくなる傾向がありましたが、調剤管理料だけで見ると影響は当然低くなっています。

調剤管理料の影響について診療科別に見ると、マイナス影響を受ける8日分以上27日分以下の処方が多い診療科について

耳鼻科、整形外科、小児科、精神科の処方箋は処方日数が短い傾向にあるので、調剤管理料の影響を受けています。

眼科は基本外用剤しか処方されないので、調剤管理料の影響は小さいです。

皆さんが想像されている通りだと思います。


毎回厳しくなる調剤基本料

調剤報酬で注目されるのが「調剤基本料」です。

毎回少しずつ基本料1の条件が厳しくなり、「地域支援・医薬品供給対応体制加算」の算定にも影響します。

大きく影響は出ていないようですが、基本料1と基本料3-ハの薬局が減少しています。

基本料1の減少については、処方箋受付回数上限が2,000枚以下から1,800枚以下になったことが大きいと思います。

基本料3-ハについては、「同一グループの保険薬局の数が300以上」の制限が無くなったことが大きいと思います。

そして最も影響が大きいのが、医療モール内の複数医療機関を一つの医療機関とみなして集中率を計算することだと思います。

医療モールの計算は、基本料1と基本料3-ハのどちらにも影響します。

今後、処方箋受付回数については、国が薬局の集約化を進めているので、それほど下げないと思っています。

一方で、2035年に「立地も地域へ」の目標を掲げているので、集中率は下げてくると思います。

医療モール型については、これ以上集中率の影響は無いと思いますが、単一門前の前の薬局は厳しくなる可能性があります。


算定しずらい在宅薬学総合体制加算2

最も低下の影響が大きいと報告されている「在宅薬学総合体制加算」

加算2が22.1%→3.3%へ減少しています。

令和6年度調剤報酬の在宅薬学総合体制加算2では、医療用麻薬の備蓄や無菌室、クリーンベンチの設置などが要件でした。

令和8年度になって医療用麻薬や無菌製剤が実績要件となり、加算2が難しくなりました。

大手のチェーン薬局では、無菌室、クリーンベンチを設置している薬局も増えましたが、実績要件になり算定が厳しくなったと思います。

一部の患者さんについて加算2の算定条件が緩和されましたが、それでも算定条件が厳しい点数だと思います。


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